パシリとは?意味・語源といじめ・パワハラとの関係

パシリとは?意味・語源と現代の使われ方

パシリは、用事を命じられて買い物などへ行かされること、またはそのように使われる人を指す俗語です。読み方は「ぱしり」で、辞書では「使いっ走り」の略と説明されています。

この記事では、パシリの意味と語源、自然な使い方、使い走り・舎弟・マブダチとの違いを解説します。学校や職場で「パシリ扱い」することが、いじめやパワハラになりうる条件も公的資料に沿って整理します。

目次

パシリとは?|意味と読み方

まず、言葉の中心となる意味を確認します。単に「頼まれ事をした人」を指すとは限らず、命じられて動かされるという上下関係のニュアンスを含む言い方です。

読み方は「ぱしり」

「パシリ」は「ぱしり」と読みます。カタカナで書かれることが多い俗語ですが、辞書では平仮名の「ぱしり」でも立項されています。

用事に走らされること・人

デジタル大辞泉「ぱしり」は、用事を命じられてあちこち使いに出されたり、買い物などに行かされたりすること、また、そうしてあごで使われる人を指すと説明しています。

したがって、パシリには行為と人の両方を指す用法があります。「買い出しのパシリをさせられた」なら行為、「あいつは先輩のパシリだ」なら人を指す形です。

パシリの語源|「使いっ走り」の略

パシリの由来は、走る動作だけから考えると誤解しやすいところです。辞書で確認できる説明では、「使いっ走り」を短くした語とされています。

「走りに行く」の略ではない

旧稿では「走りに行く」が縮まってパシリになったという説明がありました。しかし、確認した辞書が示すのは「使いっ走り」の略です。誰が最初に略したのか、特定の地域や集団でいつ生まれたのかまでは、今回確認した資料から断定できません。

「走る」に残る素早く動くイメージ

「使いっ走り」は、人の用事のためにあちこち動くことを表します。パシリにも、頼んだ側のためにすぐ買い物や伝言へ動かされるイメージが残っています。

パシリの使い方|例文と語感

パシリはくだけた場面で使われる一方、人を低く扱う響きを帯びやすい言葉です。意味を説明する例文と、実際に人へ向ける場合の注意を分けて見ていきます。

  • 「先輩の買い物のパシリにされた」
  • 「自分ばかりパシリ扱いされていると感じた」
  • 「昔の漫画では、用事を言いつけられる人物をパシリと呼ぶ場面がある」

自分の役回りを冗談めかして「今日は買い出しのパシリだ」と言うことはあります。ただし、他人を「パシリ」と呼ぶと、対等ではない相手として見下す表現に受け取られる場合があります。

パシリと類語の違い|使い走り・舎弟・マブダチ

パシリと類語の違い|使い走り・舎弟・マブダチ

似た場面に登場する言葉でも、何を中心に表すかは異なります。パシリは用事をさせられる役回り、舎弟やマブダチは人間関係を示す語です。

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言葉主に表すもの区別のポイント
パシリ用事に走らされること・人命じられて動く役回りに焦点
使い走り人の用事で外出すること・人パシリの元になった表現
舎弟弟分として従う人兄貴分・弟分という関係に焦点
マブダチ親友親しい友人関係に焦点

舎弟だから必ずパシリをする、パシリだから正式な舎弟である、とは限りません。役回りと関係性を分けて考えることが大切です。舎弟の詳しい意味は舎弟とは何かを解説した記事で確認できます。

対等な親しい友人を表す語との違いを知りたい場合は、マブダチの意味と類語との違いも参考にしてください。

パシリ扱いといじめ|学校での判断

買い物や雑用を頼む行為だけで、直ちにすべてがいじめになるわけではありません。判断では、強制された状況や関係性、受けた側の苦痛を軽視しないことが重要です。

文部科学省によるいじめ防止対策推進法の概要では、一定の人的関係にある児童生徒から心理的・物理的な影響を受け、対象となった児童生徒が心身の苦痛を感じているものを「いじめ」と定義しています。

断りにくい相手から繰り返し私的な買い物を命じられ、苦痛を感じているなら、「昔からあるパシリだから」と冗談で済ませないことが必要です。本人の感じ方や状況を確認し、学校の相談窓口や信頼できる大人へ相談する対象になりえます。

職場のパシリ扱い|パワハラになりうる条件

職場でも、上司の指示と私的な雑用の強要は同じではありません。パワハラかどうかは、言葉の呼び方ではなく、関係性と行為の内容から判断されます。

厚生労働省の「パワーハラスメントとは」は、職場のパワハラについて、優越的な関係を背景とした言動、業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの、就業環境が害されるものという3要素をすべて満たすものと説明しています。

同省のよくある質問では、業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制を「過大な要求」の例に挙げています。一方、客観的に見て必要かつ相当な範囲の業務指示は、パワハラには該当しないとされています。

「パシリ」という呼び名だけで一律に決まるものではありませんが、立場を利用した私的な用事の強要や侮辱的な扱いが続く場合は、社内外の相談窓口へ相談することを検討してください。

パシリの意味まとめ

最後に、パシリの意味と注意点をまとめます。語源と現代の問題を分けて押さえると、言葉を軽く扱わずに理解できます。

  • パシリは、用事や買い物に行かされること、またはその人を指す俗語
  • 読み方は「ぱしり」
  • 語源は「使いっ走り」の略で、「走りに行く」の略とは確認できない
  • 舎弟は弟分という関係、マブダチは親友を表し、パシリとは中心が異なる
  • 学校では受けた側の心身の苦痛、職場では優越関係・業務上の相当性・就業環境などが判断材料になる

パシリは昔のヤンキー用語として語られますが、人を対等に扱わず、用事を強いる関係を表すことがあります。懐かしい俗語として意味を知ることと、現実の強要を容認することは分けて考えましょう。

参考資料

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この記事を書いた人

辞典番長のアバター 辞典番長 昔のヤンキー用語辞典 編集部

昭和・平成のヤンキー用語を、辞書や当時の資料で確かめながら整理する「昔のヤンキー用語辞典」の編集キャラクター。意味・語源・使い方を、懐かしさと正確さの両方を大切に紹介します。

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